前回書いたように、ハードディスクの物理障害の中でも、基盤の障害が原因である場合があります。基盤を交換すれば必ず修理できるというものではありませんが、修理できる可能性が一定程度の確率であります。そこで、ここでは基盤を交換するためのノウハウをご紹介します。
多くのハードディスクでは基盤を本体に止めているネジに特殊なネジが使われています。このネジはトルクスネジと言われるもので、ネジ穴が六角形 (星形) をしています。このネジを普通のプラスドライバやマイナスドライバで外すことはほぼ無理です。このネジを外すためにはトルクスドライバを使用します。一部のハードディスクではプラスのネジが使われているものもありますので、その場合は簡単です。
トルクスドライバは一般の金物店やホームセンター等ではまず売っていません。工具専門点であれば売っているはずです。東急ハンズでも売っているそうです。結構いい値段です。
トルクスネジにも色々なサイズがあり、それに対応したドライバも各種あります。3.5インチのハードディスク (デスクトップPCに使われているハードディスク) に使われているトルクスネジには、T8サイズのトルクスドライバが適合します。2.5インチのハードディスク (ノートPCに使われているハードディスク) に使われているトルクスネジには、T6サイズのトルクスドライバが適合します。
実際の基盤を見ると3~5ヵ所程度をネジで本体に固定していることがわかります。このネジを外して基盤を取り外します。これ以外のネジは決して外さないでください。危険です。
基盤を取り外すと基盤と本体を電気的に接続するための接点が何ヵ所あるはずです。この接点部分をよく観察してください。たいていは金メッキがされて輝いているはずです。もしこの接点が汚れているようであれば、接点の汚れによる接触不良が原因となっている可能性があります。接点をアルコールなどできれいに拭いてやると正常に動作するかもしれません。
基盤を取り外したら、正常であることが確認されている基盤と交換します。その結果、正常にアクセスできるようになれば基盤交換は成功ですし、やはりアクセスできないということであれば、原因が基盤ではなかったことになります。(続く)
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