ハードディスクのハードウェア障害と言っても、すでに書いたように色々な箇所で起きます。
ここでは、ハードウェア障害の箇所を見分ける方法を書きます。なお。マザーボードやインタフェースケーブルなどはすべて正常であるということが前提です。
1) 電源部の故障
ハードディスクに電源を入れた状態でハードディスク本体に触ってみてください。正常であれば、温かい、あるいは熱い位になります。もし、一向に温かくならないようであれば、電源部の故障と考えられます。これは基本的に基盤部の故障ですので、基盤を正常なものと交換すれば修理できます。
2) モーターの故障
ハードディスクに電源を入れた状態でハードディスク本体に触ってみてください。正常であれば、かすかな振動が伝わってきます。これはモーターが回転する際の振動です。もし、全く振動が伝わってこないようであればモーターが回転していないと考えられます。最近のハードディスクは流体軸受けが使われているため、振動が少ないので、他の機器の振動と混同しないように注意してください。
ヘッドがクラッシュしてディスクと融着してしまった場合も回転しなくなります。
基盤上のコントローラの故障でモーターが回転しない場合もあり、これは基盤を交換することで修理できます。
3) ヘッド部分の故障
ヘッド周りに故障がある場合、ハードディスクにアクセスする際にカタカタという音が出続けます。これはヘッドを指定の位置まで移動しようとしているのですが、ヘッドがディスクのデータを読み込めないため、正確な位置決めができず、リトライを繰り返している音です。これにはいろいろな原因が考えられます。ヘッド自体の故障、ヘッドを載せるアームの故障、アームを駆動するモーターの故障、ヘッドで読み出したデータを増幅するヘッドアンプの故障、それに基盤上のコントローラの故障の場合もあります。コントローラの故障の場合のみ、基盤交換で修理できます。
あるいはハードディスクを取り出して軽く振ってみたときにカラカラと音がするならば、ヘッドのアーム部分が折れてしまったと考えられます。
4) 基盤の故障
上に書いたように、基盤の故障は色々な症状として現れます。基盤の故障か、あるいはモーター自体やヘッド自体であるかを判断する有効な方法はありません。実際に交換してみないとわかりません。
コメントする