2010/11/30のブログで、Linuxのファイルシステムとしてext2/3とReiserFSを紹介しました。
ところで外付けハードディスクの一種に、NAS (Network Attached Storage) というものがあります。これは見かけや使い勝手などは外付けハードディスクに酷似していますが、実体はファイルサーバーに他なりません。したがってNASの内部にはOSが存在します。
NASのOSとしては圧倒的にLinuxが多く使われています。ごく一部にWindowsを使ったNASもあるのですが、Windowsの場合はライセンス料がかかりますので、無料で利用できるLinuxに比べて、どうしてもコスト高になってしまいます。それがLinuxが多く使われる理由です。
LinuxをOSに使ったNASの場合、ファイルシステムにもLinuxのファイルシステムが使われます。かってはext2がよく使われたのですが、最近のNASではext3やReiserFS、それにXFSが使われています。これらのファイルシステムは通常ではWindowsからは認識できないのですが、NASの場合はOS (Linux) が仲介をするため、これらのファイルシステムが使われているNASにWindowsからデータを読み書きできます。
ただし、NASが故障した場合、そのハードディスクを取り出してWindowsに繋いでも、そのままではWindowsからは認識することはできません。
ext2/3とReiserFSの場合は、Windows上からext2/3やReiserFSのファイルシステムを読み取るツールが存在しますので、これを使えば、ext2/3やReiserFS上のデータを救出することができます。もちろんファイルシステムに障害がないということが前提です。
ところがXFSファイルシステムの場合は、Windows上からXFSファイルシステムを読み取るツールが存在しませんので、XFSファイルシステム上のデータを救出することができません。この場合はLinux上から救出するしかありません。ちょっと厄介ですね。
XFSファイルシステムは、Silicon Graphics, Inc. が開発したファイルシステムで、同社のワークステーションからスーパーコンピュータまで広く使われています。このファイルシステムは特に高速で堅固であることが特徴です。東芝の液晶テレビのREGZAの録画用ハードディスクのファイルシステムとしても使われているということです (未確認)。
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