TIPSその13
「データの完全抹消方法」
ハードディスクを処分する、あるいは人に譲るといった場合、中の個人情報や他人に見られたくないデータをそのまま渡すことはためらわれます。といって、単に削除しただけとかフォーマットしただけでは、データ復元ソフトを使うと簡単に復元できてしまいますので、削除やフォーマットでは安心できません。
ファイルが削除されても、データはすぐにはハードディスク上からは削除されません。そしてインデックス上では、削除されたデータによって使用されていたディスク上の領域が未使用にされます。この未使用領域が新しいデータによって使用される (データが書き込まれる) ことで初めて、削除されたデータがディスク上から消えることになります。この領域が再使用されるまでは、データ復元ソフトなどを使えば、元データを復元することができてしまいます。フォーマットの場合も原理は同じです。
そこでデータ完全抹消ソフトの出番となります。こうしたデータ完全抹消ソフトには、市販ソフトやフリーソフトなど多くのソフトがあります。それぞれに一長一短がありますので、ここではどれが良いということは言いませんが、Windows XP以降であれば、標準のコマンドであるcipherコマンドを使うことができます。
cipherコマンドはEFS (暗号化ファイルシステム) を操作するためのコマンドですが、/Wオプションで、ディスク上の削除済みデータ領域を無効データで上書きして、その結果として、ディスク上の削除済みデータを復元不能な状態にすることができます。つまり余計なデータを完全に抹消できる訳です。ただし、普通の正常なデータは抹消しません。あくまでも削除済みのデータをディスク上から完全に抹消するだけです。
cipherコマンドでデータの完全抹消をする場合は、コマンドプロンプトで次にように入力します。
cipher /w:x: (xは抹消したいデータのあるドライブ名)
cipherコマンドの詳しい使い方は "cipher /?" と入力してください。
(by ITAYA)
これで修復できない場合はハードディスク修復/データ回復サービスをご利用ください。
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